子ども食堂がつないだ、私と家族の変化

WAKUWAKUでは「地域を変える・子どもが変わる・未来を変える」を目標に、地域の子ども達におせっかいを重ねてきました。しかし、その目標を達成するには活動に共感してくださる仲間づくりとネットワーキングが欠かせないと考えています。

そこで、今回は子ども食堂に2年前からボランティアで関わってくださり、地域の仲間として活躍している折井善子さんにインタビューした記事をお届けします。

栗林(以下、栗):折井さんは、なぜ子ども食堂のボランティアしとうと思ったのでしょうか?

折井(以下、折):家族との会話がきっかけでした。

栗:どんな?

折:娘も成長し、夫に「少し時間に余裕ができたからパートの時間を増やして、もっと家計に協力できるよ」と話すと、夫は「贅沢な生活はできないけど、今の暮らしは維持できるからパートじゃなくても自分のやりたいことに時間を使ったら?」と言ったんです。ちょうどその時、テレビでACの宣伝(こども食堂)が映り「お母さんには、こども食堂のボランティアとかいいんじゃない?やりたかったことなんじゃないの?」と娘から言われたんです。

しかし、親の介護もあり、すぐに子ども食堂にたどり着いたわけではないのですが、ママ友に子ども食堂に関心があると伝えたことから、池袋子ども食堂につながりました。

栗:そうなんですね。参加してみての感想は?

折:行ってみたら、私の母に近い年齢の皆さんが、パワフルに料理をつくり、立ちっぱなしで子ども食堂を切り盛りされていて感動しました。その姿を見て、子どものためにというよりは、ボランティアさんの役に立つなら、せめて皿洗いくらい手伝わせてほしいという気持ちが膨らみました。

栗:そのような思いで関わってくださっていたとは、知りませんでした。

折:はい。ボランティアの皆さんのチームワークだったり、食材の買い物から、衛生管理のために調理道具の殺菌や部屋の掃除など、様々な配慮までも自分事としてやっていて感心しましたし、約10年もの間、ずっとこの活動を継続していることに感動しました。

子ども食堂に関わって学んだことは、子ども食堂は決してひとりではできない活動だし、私たち自身が仲間を尊重しあい、支え合うからこそできる活動だということですね。

栗:確かに、子ども食堂って、月に1回とか2回だけですが、この活動をずっと続けてこれたのは、地域の仲間とともに運営してきたからで、私はこの活動こそ、これからの地域自治であり、よりよい未来をつくるんじゃないかなと思っているんです。だって誰から頼まれたわけでもないのに、毎回思いをもって関わっている仲間がいる。これはスゴイことですよね。

すみません、脱線してしまいましたので本題に戻します。
では、折井さんがこども食堂に関わったことで、ご自身にとって一番大きい変化を教えてください。

折:そうですね。家族とのコミュニケーションが円滑になりました。

栗:どういうこと?

折:夫が「今日は子ども食堂の日だよね。ご飯のことは気にしなくていいから、いってらっしゃい」と声かけてくれて、自分のご飯は自分で用意するようになりました。
また、娘は「今日は子ども食堂で疲れたんじゃない?おつかれさま」とねぎらってくれるようになりました。
娘は現在大学 2 年になったのですが、私が教えてこなかったこともあって料理はからっきしダメなんです。でもある時「子ども食堂の皿洗いだけでいいから手伝ってくれる?」と声を掛けたらOKしてくれて、親子でボランティアに行った事もありました。

その時は、皿洗いしている娘にいろいろな人が「助かる」とか「ありがとう」と声を掛けてくれるんですよ。
そんなやり取りを見て、母としても幸せな気持ちになりましたね。

栗:それはものすごい大きな変化ですね。
きっと、折井さんがハツラツとおせっかいしていることは家族にも、互いを尊重できる好循環をつくったのでしょうかね。素敵です。

折:そうですね。
私は、池袋こども食堂にはボランティアで参加していますが、他にも西池袋こども食堂という別の子ども食堂には運営でも関わるようになりました。

実は、私の中の子ども食堂とは「困っている子どもがやってきてご飯を提供するところ」というイメージでした。その子ども食堂にボランティアすることで自分も素晴らしい人間になれるという思い込みでありエゴがあったんです。

しかし、実際は全然違いました。また子ども食堂とひとことで言っても、池袋こども食堂と、西池袋こども食堂は関わるボランティアさんの思いも雰囲気も違います。これでいいのかな?と迷うことも多々あります。
それでも活動を続けることで、発見や、見えてくることがあるし、自身の思考が変化し続けていると感じています。
だから、今後も子ども食堂には関わり続けたいなと思っています。

栗:ありがとうございます。
折井さんが子ども食堂のボランティアを始めたことでの変化は、ご自身の思考の変化であり、それが家族にも伝播しているのかなと感じました。

全国に広がった1万カ所以上の子ども食堂に関わっているひとりひとりにも、きっと発見や変化があるのでしょうね。
私もそのひとりですし、これこそがウェルビーイングであり、社会の価値を変えているのかなと。そんな希望、ワクワクを感じさせてもらいました。

折井さん、ありがとうございました。

では、また池袋子ども食堂でお会いしましょう!!